最近の北朝鮮の戦略について 〜ひねって考えてみる〜

 最近またぞろ北朝鮮がミサイル発射を繰り返している事について、つらつらと考えてみたり。

 このようなミサイル発射を含む瀬戸際外交について、一般的にはいつものお家芸、脅せばなんとかなると考えている(北朝鮮がね)、と考えられている気がしますが、それでは芸がないので、ひねって考えてみます。

 鍵となるのはちょっと前にあった後継者指名のお話。
現在のトップの年齢とあわせて考えると、念のため一応、というよりも、近いうちにありえるであろうトップ交代への布石ではないか、と思われます。
で、それを踏まえていくつか考えてみましょう。


1.短慮説
生きているうちにこれまでやってきた強硬策を貫いて成果をだそうとしている。

一番ダメダメな戦略ですが、一般的にはこの説明がうけそうな気もしますね。


2.深慮遠謀、次代に華を説
瀬戸際外交で成果がでればラッキー、成果がでなければトップ交代を契機に方針転換予定。

 同じ人物がこれまでの方針を撤回した場合、内部でこれまでそれを支持していた強硬派の反発なんかが予想されます。
それ以外でも支持は低下するでしょうし、また外側でも、信用できるかどうか、という議論が起きるでしょう。

 しかし、代替わりした時ならば、方針転換もある程度自然にできる可能性があります。
まず外側は強硬策から融和策への変更ならば、歓迎するでしょう。例えば核開発停止・施設の破棄と引き換えに迅速な援助の実施、というような交渉を飲む可能性は十二分に考えられます。
そして迅速な援助という成果を得られれば、内側に対しても、強硬派を牽制しつつ、人事の刷新などを行って政権の安定を図ることができるでしょう。
こうすることで、現体制の維持を図るのではないか、とつらつら考えてみました。


 現在の北朝鮮の体制が続くのは良いことなのかどうか、という話もないわけではないんですが、とりあえずそっちは置いときまして、何十年も独裁を続けてきたのに、なんも考えてない、ということがあるのかね、と思って考えてみました。

 まー、現状の瀬戸際外交の状態というのは、春の北朝鮮の衛星打ち上げに端を発した世界と北朝鮮マッチポンプじゃね?ってのが認識にあったりもしますが。
いや、そもそもなんで衛星打ち上げを〜となると更に因果はさかのぼるのでしょうけど。