事業仕分雑感

 色々と評判の悪い事の多い事業仕分ですが、個人的には総論賛成、各論反対、というところだったりします。
そもそも、あれが最終決定ではありませんしね。
なんか勘違いしている人も多そうですが。

 私が事業仕分を肯定的に評価したいと思うのは、色々な情報が公開されており、一般にも広くその問題について考える機会をくれた事と、予算をもらう側に対して説明責任を果たさなきゃだめだよ、という事を突き付けた事を評価したいと考えるからです。


 そもそも事業仕分というものについて考えてみますと、予算を削減したい民主党と、削減するなら自分の方針になるべく沿って欲しい財務省とのコンビ打ちの出来レースなわけでして、特に財務省作成のマニュアルなんかにそれは表れていると思われます。

 そして、その辺の事を理解せずに拙いプレゼンをした結果、予算をばっさばっさと斬られている・・・という話を聞くと、削減する方も削減する方ですが、プレゼンする側にも問題はなかったのか?と思ってしまいます。

 意義が理解できない素人集団が〜とも言われますが、そもそも予算を握っている財務省自体が財務以外では非専門家である事を考えれば、素人にも説明できるように説明するのが専門家側の務めだったのではないでしょうか。
実際、プレゼンの結果予算削減されなかった事業もあるようですし。

 まぁ、もちろん最初に書いたように、事業仕分自体が削減ありき、という方針ではあるので、その方針は方針で批判されるべきではあるのですが、同時に、決して事業の目的そのものを否定しているわけではない、という事も留意する必要があると思います(スパコンの例とかね)


 個人的な懸念としては、基礎研究絡みなどで、「科学技術には」基礎研究が大事、時間がかかる、という言い方がされて、「科学技術には」という枕詞がついて、文理の断絶を感じる事です。
そこはもう、「学問には」という言葉で良いのではないでしょうか?
文系だって積み重ねが大事なんです。
こういう時こそ、文系と理系が一緒になって、「学問」というものについて意義を説いていく機会なのではないでしょうか?

 最後の方投げ槍になりましたが、適当に思うところ書いてみました。